前回、仮想通貨投資はチャートを見て価格が上昇するか下落するかを推測することが大事だとお伝えし、チャートを見る上で前提となる「ローソク足の見方」について話しました。
前の話を見て「ローソク足の見方」については理解したと思いますので、今回は実践的な内容に入ります。
※ローソク足の見方について理解していない方はこちらを先に読んでおきましょう。
【参考:ローソク足の見方を理解しよう!】
今回は、
「ローソク足から分かる!価格の上昇サイン!」
をテーマに、「これが出現したら上昇サインとして期待できる!」というローソク足をピックアップして解説していきたいと思います。
では、いきましょう。
ローソク足は一本だけで上昇サインを表すもの、複数が組み合わさって上昇サインを表すものという2つのタイプがあるので、まず今回はローソク足1本だけで上昇サインを表すものについて解説しています。
ローソク足1本で見る価格の上昇サイン
先ほど話した通り、今回は一本のローソク足だけで見る価格の上昇サインについて解説していきます。
前回話しましたが、ローソク足は全部で以下の5種類ありますので、それぞれの種類ごとに分けて見ていきましょう。
2.大陰線
3.小陽線
4.小陰線
5.十字線
1.大陽線の上昇サイン
最初は、大陽線のローソク足1本で見る価格の上昇サインです。
大陽線は、それ自体が買いの勢いのある相場を表すローソク線なので、基本的にはその後も価格の上昇に大きな期待ができるサインになります。
①陽の丸坊主
この大陽線は、「陽の丸坊主」とも呼ばれ、「始値が最安値、終値が最高値で終わったことを表すローソク足」です。
図にあるように「上ヒゲも下ヒゲも出ていない大陽線」というのが、陽の丸坊主の特徴です。
そのため、その後さらなる価格の上昇に期待ができるサインだと言えます。
②陽の大引坊主
この大陽線は、「陽の大引坊主」と呼ばれており、「始値から終値までの間に価格が一旦下落するも、その後上昇を続け終値が最高値であることを表すローソク足」です。
図のように「下ヒゲが出ている大陽線」というのが、陽の大引坊主の特徴です。
2.大陰線の上昇サイン
次は、大陽線のローソク足1本で見る価格の上昇サインです。
大陰線は、基本的に勢いがなく、非常に弱気な相場を表すローソク線なので、上昇サインとは言っても、大陽線に比べて期待値は低くなります。
大陰線の上昇サインは1種類だけなので、覚えるのは簡単です。
陰の寄付き坊主
この大陰線は、図にあるように「下ヒゲが出ている大陰線」というのが特徴で、「陰の寄付き坊主」と呼ばれています。
陰の寄付き坊主は、「始値から価格が大きく下落するも、最安値から上昇した形で終値を迎えることを表すローソク足」です。
ただし、大陰線自体が弱気相場であることには変わりないため、強い上昇サインとまでは言えません。
3.小陽線の上昇サイン
3つめは、小陽線のローソク足1本で見る価格の上昇サインになります。
小陽線は、始値から終値まで価格は上昇しているものの、上昇幅は小さく、市場が迷い相場(価格が大きく動きにくい相場)であることを表すローソク足です。
そのため、大陽線の上昇サインに比べると、基本的には小陽線の上昇サインは期待値が低いと言えるでしょう。
①下影陽線
このタイプの小陽線は「下影陽線」と呼ばれ、「価格が大きく下落するも、復調して始値よりも終値の価格が高いことを表すローソク足」です。
下影陽線の見た目の特徴としては、図にあるように「小陽線と上ヒゲを足した長さが、下ヒゲよりも短い」というのが特徴です。
ただし基本的に、小陽線は市場が迷い相場であることを示しますので、大陽線ほど市場の勢いは強くありません。
②陽のカラカサ
この小陽線は「陽のカラカサ」と呼ばれています。
先ほど話した「下影陽線」と形は似ていますが、下影陽線と違って「上ヒゲが無く、小陽線から下ヒゲが大きく伸びている」のが特徴です。
陽のカラカサは、「価格が大きく下落するも、その後大きく上昇して終値が最高値で終わったことを表すローソク足」です。
陽のカラカサは、特に価格が底値付近の時(低い時)に表れた場合、価格が下がりきってその後上昇に転じているサインとして見られることが多く、底値付近で出た時は要チェックのサインになります。
4.小陰線の上昇サイン
4つめは、小陰線のローソク足1本で見る価格の上昇サインについての解説です。
小陰線は、始値から終値まで価格は下落しているが、下落幅は小さく、小陽線と同様に市場が迷い相場(価格が大きく動きにくい相場)であることを表すローソク足です。
迷い相場であり価格は大きく動きにくいため、上昇サインが出たとしても、期待値は大陽線に比べると低くなります。
①下影陰線
この小陰線は「下影陰線」と呼ばれ、「価格が大きく下がるが、その後復調して、始値よりも少し低い価格で終値を迎えたことを表すローソク足」です。
特に、下落相場において底値付近でこのサインが出た場合は、上昇へ転じるサインとして見る人は多いです。
②陰のトンカチ
この小陰線は「陰のトンカチ」と呼ばれており、「価格が大幅に上昇するも、その後大きく下落し、最終的には始値よりも少し低い価格で終値を迎えたことを表すローソク足」です。
一見、価格上昇後に大きく下落して、始値よりも低い価格で終値を迎えているため、下落サインのように見えますが、下落相場の底値付近でこのローソク足が表れた場合はその後上昇へ転じるサインとして見ることが一般的です。
5.十字線の上昇サイン
5つめは、十字線のローソク足1本で見る価格の上昇サインについての解説です。
十字線は、始値と終値の価格が全く同じ価格で終了するという比較的珍しい種類のローソク足です。
十字線自体は一般的に、相場が転換することを表すサインとして見られることが多いです。
トンカチ
この十字線は「トンカチ」と呼ばれており、「価格が大きく下落するも、その後再び大きく上昇し、最終的には始値と全く同じ価格で終値を迎えたことを表すローソク足」です。
特に、下落相場の底値付近で表れた際は、下落相場が一段落して、下落から上昇へと転換するサインとして見られることが多く、底値付近で表れた際にはチェックしたいサインになります。
まとめ
以上が、ローソク足1本で見る価格の上昇サインです。
ローソク足1本で見るサインは、チャートを見る上で最も基本的な分析方法ですが、非常に大切なのでぜひ覚えておきましょう。
一気に覚えるのは難しいと思いますので、最初は実際のチャートと照らし合わせながら見ていくと良いです。
次回は、応用編として、複数のローソク足が組み合わさった場合の上昇サインについて話していきたいと思います。