仮想通貨の取引では、多くの方がなんとなくこの通貨が上がりそうだ、なんとなくこの通貨が下がりそうだといったように、雰囲気で取引を行っているのが現状です。

これは、仮想通貨はまだまだ歴史が浅く、どのような材料が仮想通貨にどのような影響を与えるか、世界経済における出来事がどのように仮想通貨の価格に影響を与えるか、といったことがまだまだよく分からないからです。


それっぽく専門用語で言い換えれば、「ファンダメンタルズ分析」が難しいということです。

  • ファンダメンタルズ分析・・・世界の経済成長率や雇用統計といった経済指標や、各国の経済ニュースが銘柄に与える影響を推測する分析方法のこと。



まだまだ歴史が浅く、将来的に未知の部分が多い仮想通貨は、ファンダメンタルズ分析によって将来の価格の動きを推測するのはが難しいですが、チャートの動きによって将来の動きを推測することは出来ます。


チャートの動きを見て、売買のタイミングや将来の値動きを予測するこの分析方法のことを「テクニカル分析」と言います。

ファンダメンタルズ分析が難しい仮想通貨の取引において、チャートの動きから価格の上昇、下落を推測するテクニカル分析は特に大切です。


テクニカル分析はチャートの動きを見て将来の値動きを推測しますが、今まで株やFXといった取引を行ったことがない人は、チャートを見ても正直よく分からないと思います。


チャートを見るためには、前提として「ローソク足の見方」について理解しておく必要があります。

「ローソク足の見方」さえ分かればチャートが何を表しているかが分かるようになります。


今回は、チャートを見るための基本事項として、最初にこの「ローソク足の見方」について話していきたいと思います。

ローソク足の見方は簡単ですのですぐ理解できると思います。

では、早速いきましょう。

ローソク足の見方を理解しよう!

ローソク足とは?

ネコくんネコくん

そもそもローソク足って何なの?

そうですね。
ローソク足というのは、「一定時間の間の銘柄(通貨)の値動きを記号で表したもの」です。

このローソク足を見ることで、具体的に次のことが分かります。

  • 一定時間の間(1秒、1分、5分、30分、1日、1週、1月など)に価値が上がったか下がったか
  • 一定時間の始まりの時の価値はいくらだったか(始値)
  • 一定時間が終了する時の価値はいくらだったか(終値)
  • 一定時間の中で通貨価値が最も高かった時はいくらだったか(高値)
  • 一定時間の中で通貨価値が最も高かった時はいくらだったか(安値)

言葉で理解するより、実際に見て理解する方が速いと思いますので下のチャートを見てください。

上のチャートを見ると次のような記号がたくさん並んでいますよね。これら一つ一つの記号が、「ローソク足」と呼ばれる記号になります。

この青色のローソク足のことを「陽線」、赤色のローソク足のことを「陰線」と言います。

また、四角形のことを「柱」、上に伸びている線のことを「上ヒゲ」、下に伸びている線のことを「下ヒゲ」と言います。

陽線とは?

陽線は、「一定時間の間に通貨の価格が上昇したこと」を表します。

陰線とは?

陰線は、「一定時間の間に通貨の価格が下落したこと」を表します。

そもそも一定時間って何?

ネコくんネコくん

ローソク足が「一定時間の間の銘柄(通貨)の値動きを記号で表したもの」というのは分かったけど、そもそも一定時間って何?

一定時間というのは具体的には、1秒間や1分間、30分間、1日間、1週間、一ヶ月間などさまざまです。

専門用語で、1秒間の値動きを表したローソク足がつながったチャートであれば「1秒足」、1日間の値動きのモノなら「日足」、1週間の値動きのモノならば「週足」と言います。

中長期の目線で投資を行う人は「週足」「月足」のチャートを参考にしますが、短期目線で投資を行う人は「1秒足」「30分足」「1日足」といったチャートを参考にして投資を行います。

全部で5種類!ローソク足のパターン!

ローソク足のパターンは全部で以下の5種類です。

5つのローソク足①大陽線
②大陰線
③小陽線
④小陰線
⑤十字線

①大陽線と②大陰線

大陽線は始値から終値まで大きく上昇した場合におけるローソク足のことを言います。

反対に、大陰線は始値から終値まで大きく下落した場合におけるローソク足のことを言います。

大陽線のポイント大陽線は基本的に強気の市場で勢いがあり、その後も引き続き価格の上昇が期待できるサインだと見ます。
大陰線のポイント大陰線は弱気の市場で勢いがなく、その後も引き続き価格が下落する確率が高いサインだと見ることが基本です。

③小陽線と④小陰線

小陽線は始値から終値まで小さく上昇した場合におけるローソク足のことを言います。

また、小陰線は始値から終値まで小さく下落した場合におけるローソク足のことを言います。

小陽線と小陰線のポイントこの2つのローソク足は、例え途中で価格が大きく上昇したり下落したりしても、結果的に始値と終値の差が少ない場合を指し、価格が大きく動かない状態を表すサインだと言えます。

⑤十字線

十字線は、始値と終値の価格が全く同じ価格になった場合のローソク足のことを言います。

十字線のポイント十字線は一般的にその後の市場が大きく変化する(転換期を迎える)サインとして見られることが多く、価格が低値の時に表れた場合はその後上昇するサイン価格が高値の時に表れた場合はその後下落するサインとして参考にされます。

まとめ

以上、「ローソク足って何?」ってところから「ローソク足の種類とその特徴」について話してきました。

次章では、より実践的な内容として「ローソク足の上昇サイン」について見ていきたいと思います。

【次章:ローソク足から分かる!価格の上昇サイン!