こんにちは。管理人です。


いきなりの質問になりますが、


「仮想通貨トレード(現物取引)で大切なのは買いのタイミング、売りのタイミング、どちらだと思いますか?」

「売り」が大事だと思う人、「買い」が大事だと思う人それぞれいると思いますが、トレードで大切なのは「買いのタイミング」です。(※投資に関する考え方は人それぞれで、あくまで私の考えです)


もちろん「売りのタイミング」も大切ですが、「トレードの勝ち負けの8割は買いのタイミング(ポジションの取り方)で決まる」と言っても過言ではないと思っています。

特に短期のトレードになればなるほど「買いのタイミング(ポジションの取り方)」は重要です。


なぜ「売りのタイミング」よりも「買いのタイミング」が大切か。


これはとても簡単な話で、「買いのタイミングを誤りさえしなければ、堅実に利益を出しやすく、下がった場合でも大きな損失になりにくいから」です。


これに対して「売りのタイミング」はどうか。「売りのタイミング」というのは別の言葉で言い換えると「引き際」です。

すでに買値よりも価格が上昇している場合は、「どれだけ高値で売り切って逃げられるか」という性質のものになり、これはすでに勝ちが手中にある中で考えることです。
もし「利益確定が早すぎた」となっても、勝ちは勝ちです。その売った資金を使って別のポジションを持てる機会も作ることができます。

また、買値よりも価格が下落している場合は、「損切りするべきかどうか」という判断を迫られます。
ただし、これは「買いのタイミング」さえ大きく誤っていなければ、そもそも起こりにくいですし、起こったとしても小さな痛手で済む話です。

一方で、「買い」のタイミングを誤ると手痛い損切りになるか、または損切りできずに塩漬けしてしまったとすれば、塩漬けされている分の資金を使って他のポジションを持つこともできず、大きな投資機会の損失にもつながり、非常に厄介です。

さて、本題になりますが、


「みなさんはどんなタイミングで仮想通貨を買っていますか?」

何か上がりそうな材料が発表された時、その通貨の将来性が良いと思った時、価格がグングン上昇しているのを見て思わず買いたくなった時、人によって様々だと思いますが、多くの人に共通しているのは「なんとなく上がりそうだ」というその場の雰囲気ではないでしょうか。


これまで見てきた中で、「どの銘柄を買うか」には躍起になるものの、「どのタイミングで買うか」はしっかりと考えない人が多い印象を受けました。


これは、結論から言ってあまりオススメではないです。


これでは「買い場を大きく誤ってしまう」可能性が高く、年単位で長期ホールドキメこむ予定の方はいいですが、特に1~3か月内の短期で売買を繰り返している方は、このような投資を続けていると今後大ヤケドを負う可能性が高いです。

どんなに将来性のある銘柄でも買い場を誤れば、大きく損することがあります。


トレードで大切なのは「いかに大きな勝ちを得るか」ではなく、「いかに負けをコントロールできるか」、これに尽きると思います。

株にしろFXにしろ仮想通貨にしろ、どんなプロのトレーダーでも一切負けなしというのはありえません。プロでも負けを繰り返します。

しかし、その負けを最小限にとどめるようにコントロールすることで結果的にそれ以上の利益を上げています。


そのためには「いかに良いタイミングで買うか(良いポジションの取り方をするか)」が非常に重要となってきます。

今回話すのは、「ボリンジャーバンド」と呼ばれるテクニカル分析における有名な手法の1つです。
※テクニカル分析・・・チャートの動きからその後の値動きを推測する投資手法のこと。

以前テクニカル分析の大切さについては話しましたが、まだ見ていない方はぜひこちらを参考にしてみてください。
(参考:なぜ仮想通貨投資でテクニカル分析が大切なのかについて話したいと思う


テクニカル分析は色んな指標がありますが、その中でもボリンジャーバンドは非常に簡単で、「高値掴み」してしまわないようにするのにとても役に立ち、誰でも今日からすぐに使える指標になりますので、決して覚えておいて損はないモノになります。

ボリンジャーバンド




「ボリンジャーバンド」

音楽グループみたいな名前ですが、これはボリンジャーさんという方が30年ほど前に生みだしたテクニカル分析の手法です。


ボリンジャーバンドはひとことで言えば

「価格はある一定の値幅の中に高い確率で収まる」

ということを表す指標です。


これは、実際に図を見てもらった方が分かりやすいです。





上の図において、中心に位置する赤い線が「移動平均線」と呼ばれる一定の期間内における平均価格を表す線です。

移動平均線の上下に、内側から「±1α」、「±2α」、「±3α」といったように線が引かれていると思います。


このそれぞれの領域内に、価格は以下の確率を持って収まることになります。

ボリンジャーバンド ボリンジャーバンド内に収まる確率
±1α 約68.3%
±2α 約95.5%
±3α 約99.7%



「価格はある一定の値幅の中に高い確率で収まる」

ボリンジャーバンド指標というのはこれだけの話なんですが、知っておくと高値掴みをする確率がグッと減ります。

ボリンジャーバンドの使い方

人によって手法が変わるので正解はありませんが、ボリンジャーバンドで見るのは基本的に「±2α」の領域だけでOKです。


表を見てもらうと分かるように、±2α内に価格が収まる確率は約95.5%と非常に高いですよね。

ボリンジャーバンド ボリンジャーバンド内に収まる確率
±1α 約68.3%
±2α 約95.5%
±3α 約99.7%



この確率の高さは、もし±2α領域から価格が飛び出した場合でも、その後±2α領域へと再び収まる確率が高いということを表します。

つまり、もし+2αから大きく上に飛び出してしまった場合は、市場が過熱しすぎていることを表しており、反対に-2αから大きく下に飛び出してしまった場合は売られすぎていることを表します。

売買タイミングの話でいけば、現在価格が+2αから大きく抜け出ているにも関わらず「大量買いする」のは危険ですし、-2αから大きく下に飛び出してしまっているのに「大量売りする」のはもったいないということです。

実際のチャートを見て分析してみましょう

では実際にチャートを見ながら一緒に分析してみましょう。
先ほどと同じBTCの日足チャートで、ボリンジャーバンド「±2α」のみ表示させています。

※日足チャート・・・毎日の値動きをローソク足で表していったチャート。





7月中旬から10月下旬までの約3か月間の日足チャートで、+2αを上に抜けている場面は4回ありました。

その4回のうち、+2αのボリバンを抜けた後、反落してしまったのが3回あります。(図の赤丸で囲っている部分)


通貨の価格が急上昇すればするほど、その価格上昇に乗じて買いたい気持ちになってしまいますが、ボリンジャーバンドを参考にすることで、「価格がちょっと上がりすぎているので、反落がくるかもしれない」ということが分かるようになります。

これによって「高値掴み」をしてしまうことを少なくできます。


反対にこのチャート内で-2αを下に抜けている場面は2回ありました。

その2回とも、-2αのボリバンを下に抜けた後、反発しています。(図の青丸で囲っている部分)


このように、-2αを下に抜けている場合は「価格がちょっと下がりすぎている(売られすぎている)ので、反発がくるかもしれない」ということの参考になります。

順張りと逆張り

ボリンジャーバンドは「順張り」、「逆張り」において一つの指針となりえます。

順張り

順張りというのは、トレンドと同じ方向に「買いor売り」取引を行うことです。


もっと具体的に言えば、


上昇トレンドにある場合は、さらに価格が伸びると考えて「買い」を行い、

下落トレンドにある場合は、さらに価格が下がると考えて「売り」を行う


ことです。

逆張り

順張りとは反対に、逆張りというのは、トレンドと反対方向に「買いor売り」取引を行うことです。


具体的には、


上昇トレンドにある場合は、これ以上価格が伸びない(反落する)と考えて「売り」を行い、

下落トレンドにある場合は、これ以上価格が下がらない(反発する)と考えて「売り」を行う


ことです。

順張りと逆張りどちらを行えばいいの?

ネコくんネコくん

「順張り」と「逆張り」どちらを行えばいいの?

これは永遠のテーマです。「順張りを行うべきだ」と考える人もいれば「逆張りを行うべきだ」と考える人もいます。また、こういった場面では順張りがいい、逆もまた然り、といったように人それぞれ投資手法が違うので正解はありません。


トレードの本なんかでは、短期トレードをするなら「順張り」、長期トレードをするなら「逆張り」が向いている、なんて言われることは結構多いです。

ただしこれも、一つの考え方であって、必ずしも正解では無いです。現に先ほど使ったチャートでは、短期でも「逆張り」で十分な利益が出せています。(下図参照)





個人的には逆張りの買いに積極的

ちなみに私の場合は、「仮想通貨投資では逆張りの買いを積極的に行うことが多い」です。

特にコインチェックに上場されているような時価総額の高い通貨を売買する時には、逆張りを行うことが多いです。

理由は単純で、一時的に下がってもこれからの仮想通貨の盛り上がりを予測すれば、このような上位銘柄の場合、中長期的に反発する可能性が高いと考えるからです。


将来性の低い会社の株式を買うのと違って、仮想通貨のように将来性のあるものを買う場合、中でも時価総額が高く信用のある通貨は、一時的に下落しても結果的に反発して上がっていきます。(これまでの経験談)

一方で、草コインのような時価総額が低く、信用度が低い通貨は、下落が長く続き、反発も見込めない可能性があるので注意が必要ですが。


こういった理由で、私は特に上位銘柄であればあるほど「逆張りの買い」で積極的に拾っていくことが現状では多いです。

チャートはZaifもしくはtrading viewで

私はチャート分析はBTC、NEM、MONAの通貨ならZaif、それ以外の通貨はtrading viewを使っています。コインチェックやビットフライヤーのチャートはボリバンを利用したチャート分析等ができないので利用していません。

Zaif公式ホームページ

trading view公式ホームページ

trading viewについてはメールとパスワードで初期登録の必要がありますが、登録方法、利用方法についてはまた別記事を作成しようと思っています。今回はすみませんが割愛します。

Zaifでボリンジャーバンドを表示させる方法

①Zaifの取引ページにアクセスし、「チャート」をクリック




②下図の「インジケーターのマーク」をクリック。




「ボリンジャーバンド」を探してクリック




これにてチャートへのボリンジャーバンド表示完了です。




(補足)右クリック(スマホやタブレット端末の方は長押し)でボリンジャーバンドの幅を調整できます。デフォルトは±2αになっています。


おわりに

以上、テクニカル分析の一つ、ボリンジャーバンドについてサラッと話しましたが、高値掴みを繰り返している人にはぜひ知ってもらいたい情報になります。

ただ、注意していただきたいのはあくまで指標であって、必ずしもその通りに動くことを保障するものではありません。参考にする場合はそういったことを踏まえておいていただければと思います。