今回は、
「仮想通貨投資における購入と注文(指値注文、逆指値注文、成行注文)、それぞれのメリット・デメリットについてそれぞれ話していきたいと思います。
では、早速いきましょう。
購入のメリット・デメリット
購入のメリット
①最も簡単な仮想通貨の入手方法である
「購入」は、仮想通貨を入手する上で最も簡単な方法になります。
国内の販売所において、買いたい仮想通貨の数量だけ決めてあとは販売所側が指定した価格で買うだけです。
そのため、初心者の多くはこの「購入」により仮想通貨を入手しています。
②最も手っ取り早く仮想通貨を買うことができる
また、「購入」は他のどんな方法よりも手っ取り早く仮想通貨を入手できる方法になります。
先ほど話したメリットは入手する上での「簡単さ」ですが、今回のメリットは入手するまでの「スピード」です。
「購入」は販売所が指定した価格に承諾すれば、大きい金額でも買うことができるので、入手するまでのスピードが最も速い方法になります。
購入のデメリット
注文に比べると高い金額での購入になる
「購入」の場合、誰でも簡単に素早く仮想通貨を買える反面、
注文に比べて高い価格で仮想通貨を買うことになります。
これは、販売所側が仮想通貨の価格に手数料を上乗せして販売しているためです。
そのため、安く仮想通貨を手に入れたいという人には「購入」は不向きな入手方法と言えます。
実際、慣れてくると多くの人が、価格のことを考慮して、「購入」よりも「注文」で安く入手するようになります。
「買い」における注文(指値注文、逆指値注文、成行注文)のメリット・デメリット
指値注文のメリット
①安く買える
指値注文のメリットは何と言っても
「安く買えること」です。
指値注文は、自分が買いたいと思う価格を自由に決めて注文を出す注文方法であり、基本的には最も安く仮想通貨を買える方法になります。
そのため、「この価格まで下がれば買いたい」、「この価格まで下がらなければ買いたくない」と考える人は、間違いなく指値注文を選んだ方が良いでしょう。
②事前に注文を出しておくことができる
指値注文は、買いたい価格、量を決めて注文を出し、その価格以下になったら自動で注文が成立する仕組みです。
その性質から、指値注文のメリットとして、事前に注文を出しておくことができる点が挙げられます。
例えば1ビットコインあたりの価格が現在300,000円だとして、270,000円以下に下がったら0.1ビットコイン買いたいと考える場合、あらかじめ
「270,000円で0.1ビットコインを買います」という注文を出しておくことができます。
注文を出した後は、注文が成立するまで放置しておくだけです。
1ビットコインあたりの価格が270,000円以下になると自動で注文が成立し、1ビットコインあたり270,000円の価格で0.1ビットコインを入手するという流れになります。
そのため、「購入」の場合、もう少し価格が下がってほしいと思った時、画面に張り付いて価格が下がるのを待たなければいけませんが、指値注文の場合は、注文さえ出しておけば後は画面を見なくても大丈夫です。
「買い」における指値注文のデメリット
取引成立(注文が通る)までに時間がかかる、かつ必ず注文が通るとは限らない
「購入」に比べて指値注文は安く買える反面、取引成立(注文が通る)までに時間がかかります。
また、出した注文が必ず通るとは限らず、不確実性があるというのが指値注文のデメリットになります。
例えば現在の1ビットコインあたりの価値が300,000円だとして、「290,000円で0.1ビットコイン購入したい」と思って指値注文を出したとします。
注文を出した後に価格が290,000円まで下がるどころか、グングン価格が上昇していき、結局買うタイミングを逃してしまうといったこともあります。
そのため、すぐに今の価格帯で買いたいという人の場合であれば、「購入」の方がより速くかつ確実性があるということが言えます。
逆指値注文(ストップ注文)のメリット
次に逆指値注文のメリットデメリットについて話します。
①上昇トレンドを逃さない買い方ができる
「買い」における逆指値注文のメリットとして、
「上昇トレンドを逃さない買い方ができる」
ということが挙げられます。
(上昇トレンド・・・価格が上がり続ける状態のこと。)
逆指値注文は、「~円以上になったら自動的に購入する」という仕組みの注文方法であり、
指値注文が「安くなった時に買う」という特性のモノに対して
逆指値注文は「高くなりそうな時に買う」という特性を持つモノになります。
そのため、「なかなか価格が上がらない、この値段を越えたら一気に上がりそうだけどな。」といった時に、上手く逆指値注文が使えれば上昇トレンドを逃さずに買うことができます。
②事前に注文を出しておくことができる(指値注文と同じ)
これは指値注文と同じですが、逆指値注文も事前に注文を出しておくことができます。
購入の場合、価格が上昇トレンドに入った時に買おうと思った場合、チャートを随時確認する必要がありますが、逆指値注文で例えば「1ビットコインあたりの価格が300,000円超えたら0.1ビットコイン買います」という注文をあらかじめ出しておけば、あとはその設定した価格を越えたら自動的に取引が成立するので、チャートをいちいち確認して購入のタイミングをうかがう必要が無くなります。
また、指値注文と同様に、一度出した注文は、取引が成立前であればいつでも取り下げることもできます。
逆指値注文のデメリット
上昇トレンドを見込むのはそもそも難しい
逆指値注文は上昇トレンドを逃さないように買うことができるのがそのメリットではありますが、そもそも上昇トレンドが来るかどうかというのは誰にだってわかりません。
あくまでも、上昇トレンドが来るんじゃないかという推測の上で行う注文方法なので、一歩間違えればただの「高値掴み」になります。
そのため、チャートを読む力や市場の動向を読む力といったものが逆指値注文には求められます。
総合的に逆指値注文は比較的上級者向けの注文方法であると言えます。
成行注文のメリット
すぐに買える
成行注文のメリットと言えば
「すぐに買える」ことです。
「買い」における成行注文というのは、買う仮想通貨の数量だけ決めて、あとは「売り板」に並んでいる指値注文の中で、お得な価格(安い価格)の注文から買っていくという仕組みの注文方法です。
指定注文のように金額を指定しないので、成行注文を出せばすぐに注文が成立します。
この注文成立(取引成立)の速さは、今すぐに買いたいと考える場合に非常に有効な注文方法になります。
【補足】購入と成行注文の違いは?
「購入」も同じように、速く簡単に仮想通貨を買うことができるというのがメリットにありますが、
「成行注文とどう違うの?どのように使い分ければいいの?」と疑問に感じる人もいると思います。
違いとして挙げられるのは、買う前に「いくらで買うか」というのが分かっているかどうかという違いです。
「購入」の場合、販売所側が指定した価格で買うため、買う前に「いくらで買うか」というのが分かります。
これに対して「成行注文」の場合、「売り板」に出されている指値注文の中で安い価格のモノから片っ端に買っていくので、買った後に「いくらで買ったか」というのが分かります。
もちろん成行注文は、売り板を見ながら買うので大体の価格は予想できますが、「板」に出されている注文は絶えず変動しているので、買った後でないと確定した金額は分かりません。
購入と成行注文、どっちの方が安く買えるの?
基本的には「成行注文」の方が安く買えます。
「購入」には販売所側への手数料が多く入っているので、その分、成行注文よりも割高で買うことになります。
実際に画像を見てイメージをつけておきましょう。
次の画像はコインチェック(販売所兼取引所)においての、ほぼ同じタイミングでの「購入画面」と「買い板、売り板」です。
このタイミングで1ビットコイン(BTC)を入手するとして、「購入」と「成行注文」の両方を比べてみましょう。
画面を見てもらうと分かるように、購入の場合、1BTCあたりの価格が「384,970円」と指定されています。
これに対して成行注文の場合、売り板の中で安い方から1BTC分買っていくので、
・(1BTCあたりの価格が)383,004円で0.1859BTC
・383,005円で0.3158BTC
・383,068円で0.1499BTC
・383,069円で0.1392BTC
・383,130円で0.2BTC
・383,259円で0.3BTCで出されている注文のうち0.0092BTC分
以上の内容で1ビットコイン分取引が成立します。
これらを平均すると、成行注文の場合、1ビットコインあたり「383,047円」で買うことになります。
・1BTCの購入→384,970円
・1BTCの成行注文→383,047円
1BTCを入手するとして、2つを見比べてみると成行注文の場合の方が1923円お得なのが分かると思います。
このように「購入」と「成行注文」、どちらもすぐに仮想通貨を入手できる方法ですが、成行注文の場合の方が基本的にはお得に入手できます。
成行注文のデメリット
思わぬ高値で買ってしまうこともある
「買い」における成行注文の場合、成行注文を出した直後に「売り板」の中で出されている指値注文の中で安いものから取引成立させるものですが、「売り板」は絶えず価格が変動しているため、成行注文を出す際に大きく価格が変動し、自分が意図していたよりも高値で買ってしまうという場合も中にはあります。
(それでも購入よりは基本的に安くなりますが。)
指値注文や逆指値注文の場合は、自分が指定した金額でしか買いませんが、成行注文の場合、取引成立するまでいくらで買うか確定しないというデメリットがあるのでそういったことを考慮しておきましょう。
まとめ
以上、購入と注文(指値注文、逆指値注文、成行注文)それぞれのメリット・デメリットについて話してきました。
まとめると以下の通りです。
それぞれメリット・デメリットがありますので、しっかり理解しておけば、賢く仮想通貨を買うことができるようになります。
ぜひ参考にしてみてください。