こんにちは、管理人です。

今回は仮想通貨でよく見るワード、segwit(セグウィット)についてできるだけ分かりやすく話していきたいと思います。

ネコくんネコくん

segwitってあのライトコインとかビットコインでよく見るワードだよね?

そうですね。よくライトコインやビットコインではsegwitの話がされますね。
segwitは仮想通貨の価格にも大きな影響を及ぼす技術なので、ぜひ理解しておいてほしい内容です。

では、早速いきましょう。

segwitって何?

segwitというのは、ブロックチェーンにおいて、ブロック内に含まれるデータのうち、「電子署名」のデータをブロックとは別の部分で保管するようにルールを変更することで、より多くのデータをブロックに入れられるようにして通貨の処理速度を上げる方法のことです。

ネコくんネコくん

うーん、難しい。。

そうですね。一言で言えば、

無駄を省くことで取引の処理速度を上げる

ということです。


厳密に言えば、「無駄」という表現は適切ではありませんが、イメージはこういう感じです。

segwitを原稿用紙で考えてみよう

次のように原稿用紙があります。

原稿用紙1枚で作文を書く場合、最初の1行目2行目に「タイトル」と「名前」を書きますよね。

でも原稿用紙1枚400字という制限の中で、タイトルと名前で2行(40文字分)使うので、実質的には最大でも360文字の内容までしか書けません。

400文字いっぱい書けるようにするために、空いている余白に「タイトル」と「名前」を書くようにルールを変更すれば、2行分より多くの情報を入れられるようになります。

segwitはこのように、1つのブロックの中に元々入れていた情報の一部を、他の領域に保管するようにルールを変更することで、ブロックに入れられる取引情報を増やそうとするアップデートです。

segwitはルールの変更のことです

では、もう少し具体的にsegwitについて話しますね。


まず、ビットコインを始めとする仮想通貨は、ブロックチェーンという技術が使われています。


一つ一つの「ブロック」と呼ばれる一定容量のデータが入る箱に取引データが入り(「AさんがBさんに1ビットコインを送りました」などの)、マイナーと呼ばれる人たちがそのブロックの中身、取引データが正しいデータであることを確認しながら、大量のブロックをどんどんつなげて誰の手にも改ざんできないものにしていきます。


これが簡単なブロックチェーンの仕組みです。
ブロックチェーンについてはこちらを読むとより理解が深まります。
(参考:だれでも分かるブロックチェーンのはなし


例えばビットコインを例にすると、

この1つ1つのブロック(取引データが入る箱)は、入る取引データの上限が1MBまで、そして、1つのブロックの作成にかかる時間は10分(600秒)ということがビットコインの仕様で決まっています。


この1つ1つのブロック自体の容量の大きさを大きくして、よりたくさんの取引データが入るようにするか(①)、ブロック自体の大きさは変えずに、ブロックの中身の取引データを圧縮して整理して、よりたくさんのデータを入るようにするか(②)の方法により、同じ10分間でもより多くの取引データが処理できるようになる、すなわち取引の処理速度が上がるわけです。


①の方法はいわゆるハードフォークと言われる方法、②はソフトフォークと言われる方法です。


segwitは②のソフトフォークと言われる方法の一つです。
ソフトフォークとハードフォークについてはこちらを読むと頭がスッキリします。
(参考:ソフトフォークとハードフォークの違いについてのお話


1つ1つのブロックには取引データが入ると先ほど話しましたが、この取引データは「インプット(入力データ)」「アウトプット(出力データ)」という2つのデータで構成されています。

インプットには「署名」「公開鍵」といった情報、「アウトプット」には「通貨受取側のアドレス」などの情報が含まれます。


「署名」ってなんだ?「公開鍵」ってなんだ?という人もいると思いますが、今回はそんな情報が含まれているんだな~くらいの理解で十分なので特に気にする必要はありません。




ここで本題のsegwitについてですが、segwitは

インプットのデータ内に入れていた「署名」情報を、witnessと呼ばれる別の場所に保管していくようにルールを変更する

という話です。

ネコくんネコくん

そんなことしてどういう効果が得られるの?

そうですね。この「署名」情報は、ブロックチェーン全体で約60%とかなりの容量を占めています。

そのため、この署名情報をブロックの中から別の場所(witnessと呼ばれる)に保管するようにすれば、その分だけブロックの中にスペースができて、より多くの取引データをブロックの中に入れられるようになります。

1つのブロックの作成にかかる時間は10分であることがビットコインの仕様で決まっているので、同じ10分でもよりたくさんの取引データを処理できるようになるということです。

これがsegwitの仕組みになります。

そもそもなんでsegwitが必要なの?

ネコくんネコくん

そもそもどうしてsegwitって必要なの?

それは、segwitを導入することでスケーラビリティ問題と言われる、ビットコインを始めとした仮想通貨が持つ問題を改善することが期待できるからです。

スケーラビリティ問題というのは簡単に言えば、仮想通貨の取引処理スピードが遅いという問題です。


クレジットカード関連会社の最大手VISAがもつネットワークの取引処理速度は1秒あたり約5000件です。
例えば、これに対して現在ビットコイン自体の取引処理速度は1秒あたり約7件です。

今後さらにビットコインが世界に普及して、世界的によりたくさんの人がビットコインを使って取引を行うようになると、今のビットコインの取引処理速度では遅すぎるという問題が発生することが考えられます。

そのため、今のうちからビットコインのアップデートをしておいて、来るべき未来に備えておこうということから、このsegwitの話が持ち出されることになった訳です。


【11/1追記】現状Segwitはビットコインに導入されていますが、まだ全体のトランザクション(取引)のうち10%程度しかネットワーク上で利用されていないので、あまりその効果を発揮できているとは言えません。

segwitが実装されると仮想通貨の価格は上がるのか?

ネコくんネコくん

segwitが導入されると通貨の価格って上がるの?

そうですね、一概には言えませんが、segwitは仮想通貨のバージョンアップなだけにその通貨の価格にとっては好材料になりうる話題です。
例えば、「ビットコイン」や「ライトコイン」、「モナコイン」ではsegwitが実装されていますが、これらはsegwitが実装されて以降、ビットコインとライトコインは約2倍、モナコインでは20倍以上上がっています。


もちろんこれらの価格上昇の要因がSegwitだけによるものではありませんが、これらの通貨の価格が実際に上がったように、中長期的にもsegwitの導入決定による仮想通貨の価格の上昇は、十分に期待し得るものになります。

分かりづらいところもあったかと思いますが、segwitの話は以上になります。

ぜひ参考にしてみてください。