どーも、管理人です。
ビットコイン分裂問題もひとまず落ち着いてきたこの頃ですが、最近コムサ(COMSA)というプロジェクトが話題になってきています。
コムサ?へぇ~そんなのが話題になってんねや。
では、早速いきましょう。
コムサ(COMSA)って何?
そもそもコムサってなんやー?
まず、コムサ(COMSA)というのは、ひとことで言えば、
企業がブロックチェーン技術を自社のシステムに導入していく手助けをする土台となる仕組み(プラットフォーム)を作るプロジェクト
です。ちょっと分かりづらいですかね。
そして、このプロジェクトを行うのが、「テックビューロ社」という国内取引所「Zaif」を運営する会社です。
まず、コムサについて、ホワイトペーパーでは次のように書かれています。
COMSAは、クリプト経済において普及の障壁となっている問題のひとつを解決するためのプロジェクトである。
このプロジェクトは、企業経済とパブリックブロックチェーンとの架け橋となることを目的としている。
COMSAは企業自体とそれが今後活用することとなるNEM、Ethereum、Bitcoinのパブリックブロックチェーンネットワークと、mijinのプライベートブロックチェーンを併せてつなぐための触媒となる。
我々のアイデアは、それら企業と暗号通貨利用者とをつなぐ事によって、企業が既存顧客の要求を満たすためのブロックチェーン技術を導入しつつ、自社商品やサービスのマーケットを即座にクリプト経済側へと拡大していく一方で、暗号通貨利用者のためには暗号通貨をそのまま消費できるチャネルを拡大するというものである。(COMSAホワイトペーパーより抜粋)
まとめれば、
企業は現在ブロックチェーン技術を使ってサービスを展開したり、ICOを行って資金を集めたりしたいけど、よくそのやり方や仕組みが分かっていないので、やりたくてもできない会社が多い。
だから、コムサが、企業と(ビットコインなどの)ブロックチェーンネットワークの間に入って、企業がブロックチェーン技術を導入するのを手伝ってあげようというわけです。
コムサトークンとは?使い道は?
コムサトークンというのは、コムサプロジェクトを行う上で新たに発行されるトークンのことです。
トークンって仮想通貨とほとんど同じ認識でええんやろ?
(トークン・・・ビットコインのブロックチェーン上で作られた独自の仮想通貨のようなもの。リップルやネムなど、仮想通貨と呼ばれるものと違って、独自の技術的仕組みがあるわけではなく、ビットコインのブロックチェーンの仕組みをそのまま利用している。仮想通貨と同じように1トークンいくら、と売買できる。)
といった感じです。
今、世界中多くの企業で「ICO」と呼ばれる「トークンの販売による資金調達」が流行っています。
トークンを販売することで研究費や開発費、宣伝費等、運営していくための資金を集めるわけです。
もちろんそのトークンが今後使い物にならないようなトークンであれば、価値は上がらないので誰も買いません。そのため、トークンには「将来的にこのような使われ方をする」という明確なビジョンが必要になります。
ではコムサトークンの場合、将来的にどのような使われ方をするのかというと、ホワイトペーパー(事業計画等を記載したもの)では以下のように書かれてあります。
COMSA自身のトークンセールに関しては、それに参加したCMSトークン保有者に、以降COMSAプラットフォームにてICOを実施するプロジェクトにおいて、CMSトークンを払込手段として使用した場合に5%の追加ボーナスが付与される特権が得られる。
またCMSトークンの保有者に対しては、今後のICO案件において特別なクローズドのプレセールへ招待される特権が付与される予定である。(COMSAホワイトペーパーより抜粋)
まとめると、
「将来、コムサの仕組みを利用して企業等がICO(独自トークンの販売)を行う際、コムサトークンを使ってICOに参加すれば、その企業が発行するトークンを5%増しでもらえるようになり、また、コムサトークン保有者だけ特別に、ICOにおいてトークンプレセール(優先販売)を行うことがある。」
という内容です。
通常、ICOに参加するときは、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を、自分のウォレットから提供されるICO用の仮想通貨アドレスに送金することで、送金した仮想通貨と同額分のトークンが発行されます。
言い換えれば100万円分のビットコインでICOに参加すれば100万円分のトークンが発行されるということです。
これが、コムサの仕組みを利用して企業がICOを行う場合、100万円分のコムサトークンを使ってその企業のICOに参加すれば、5%増しの105万円分のトークンを発行してもらえることになります。
また、通常ICOによりトークンが販売されるとき、トークンの総発行量というのは決まっている(ビットコインの総発行量が2100万BTCのように)ことが多いので、世界中から注目されているICOほど、トークンを得るためにスピード勝負になる事が多いです。例えばトークンの一つ「BAT」のICOの時には、ICO開始後たった「24秒」で10億枚(BAT)が完売することになりました。
注目を集めているICOであれば、このようにスピード勝負になり、買いたくても買えない人が出てきます。
これに対してコムサプロジェクトのホワイトペーパーでは、「コムサトークンを保有していれば、今後行われるICOにて保有者限定の優先販売を行うことがありますよ」というコムサトークン保有者だけの特権を与えることを記載しています。
コムサトークンの購入方法は?発行枚数は?
ところでコムサトークンっていつ買えるん?ほんでどのくらい発行されるん?
①コムサトークン販売時期:2017年10月2日14:00から 2017年11月6日14:00
次のコムサ(COMSA)公式サイトにて(https://comsa.io/ja/)
②コムサトークン発行枚数:ICOにて販売した枚数×2
コムサトークンは①にあるように、2017年の10月2日14時から2017年11月6日14時まで購入できます。
注目してほしいのは、今回コムサのICOにあたり、コムサトークンの発行枚数に上限はありません。そのため色んなICOであるようなスピード勝負はなく、誰でも好きなだけコムサトークンを入手することができます。売り切れはありません。
そしてICOが終了した時点で、購入されたコムサトークンの総量分がさらに追加で発行されることになります。
仮に1億枚(CMSトークン)がコムサICOによって購入された場合、コムサICO終了後に追加で1億枚が新たに発行され、その追加発行分のほとんど(90%)がテックビューロ社側に振り当てられます。(テックビューロ社員に40%、テックビューロ社に50%)
上記で「コムサトークン発行枚数:ICOにて販売した枚数×2」と表記しているのはそういった意味になります。
また、ICO終了後は、国内取引所「Zaif」にて保有トークンの(売買)取引が行えるようになります。
コムサ(COMSA)に期待できること
なあ、そもそもコムサプロジェクトってどういうことが期待できるん?
国内ICOバブルの起爆剤としての役割
現在仮想通貨(暗号通貨)の広がりとともに、世界中でICOバブルと言われるくらい色んな企業がICOによる資金調達を行い始めてきています。
また、ブロックチェーンを会社のシステムに導入することで、これまでになかった様々なサービスの形を展開していくことが期待できます。
もちろん、管理者不在(非中央集権)のブロックチェーン技術の導入により、運営におけるコストの削減といった付随的なメリットの享受(効率的な運営)なども企業側にとっては期待できます。
世界的にはICOの大きな波が来ていますが、日本国内ではまだまだ仮想通貨自体への理解が進んでいないせいか、ICOについては活発と言えない現状です。
仮に企業がブロックチェーン技術を導入したい、ICOを行いたいと思っても、国内でのICOの前例が少なければ足踏みしてしまわざるを得ない場合もあります。
そういった中で、コムサ(COMSA)のプロジェクトは足踏みしている国内企業の背中を押してあげ、今後の国内企業によるICOをさらに盛り上げるための起爆剤的存在になり得ます。
コムサ(COMSA)自体は、国内全体のブロックチェーン技術や仮想通貨への理解をさらに広げるのに大きく貢献しうる、魅力的なプロジェクトだと思います。
コムサトークンは投資対象になり得るかについての個人的見解
なあぶっちゃけここだけの話、コムサトークン買うといた方がええん?買うとけば価格上がって儲かるん?
ここからは私見になりますので、目を通す場合は参考程度でお願いします。今後の発表等によっては見解が変わる場合もあります。
結論から言うと、コムサトークンについて現状では、私の中で投資対象(トークンの値上がりを狙って儲けようと思う対象)に入っていないです。
コムサが行おうとしているプロジェクト自体は非常に素晴らしいものだと思うので、応援と言う意味を兼ねて損得関係なしに購入するのも良いなと思ってはいるんですが。
以下、そう考えた理由を簡単に話します。
①コムサICO終了時、保有のコムサトークンの資産価値が半分になる
先ほど話したようにコムサトークンは、ICO終了後に、ICOにて購入された分のトークンが追加で発行されます。
そのため、単純に保有しているコムサトークンの資産価値がICO終了後に約半分になります。
100万円分のコムサトークンをICOにて購入した場合は、ICO終了後に50万円分の資産価値になるという話です。
多くのICOの場合と違って、マイナス(資産半分)からのスタートになるため、投資額の2倍儲けようと思ったら、ICO終了後Zaifにて取引開始時のトークンの価格から4倍の価格上昇が起こらなければいけないことになります。
コムサトークン自体にはこれといった機能が無いため、これからコムサの仕組みを使ってICOを行ったり、ブロックチェーン技術を導入したりする企業が増えない限りは、コムサトークンの価格上昇もなかなか見込めません。
コムサプロジェクトによって、ICOを行ったりする企業等が増えていけば、徐々に価格も伸びていくだろうし、国内ICOの盛り上がりによっては爆発力も秘めている(誰もが知っている有名企業が新規子会社の設立に際してコムサの仕組みを使ってICOを行い、ブロックチェーン技術を導入するなど)と思います。
ただ、マイナススタートをしてまで長期的な値上がりを期待して投資すべきかと考えたとき、どうしても自分の中で決定打に欠けました。
②コムサトークンを使ったICO参加によりトークンを5%増しで発行してもらえる件について
コムサトークンのセールスポイントとして、コムサの仕組みを利用して企業等がICO(独自トークンの販売)を行う際、コムサトークンを使ってICOに参加すれば、その企業が発行するトークンを5%増しでもらえるという話を先ほどしました。
これは一見魅力的に見えますが、改めて公式ホームページを読み込むと、
トークンセールにて販売されるCOMSAトークンは、2号案件以降のICOでの払込みに使用することによって、5%以上の追加プレミアムボーナスが約束されます。
(引用:https://comsa.io/ja/)
というように、コムサICOに参加した人だけ、そこで得たコムサトークンを使って、それ以降に行われるコムサの仕組みを使ったICO案件(以下、2号ICO案件)に参加することで5%増しの特典がつくという話です。
端的に言えば、「5%特典機能を持つコムサトークンは、コムサICOで発行された時に購入したコムサトークン」に限りますよ、という話です。
Zaif取引所でコムサトークンを仕入れて、それを使って2号ICO案件に参加してもダメだよ、ということです。
そうなってくると、実際問題として、この5%特典の恩恵を大きく受けられるのは、「参加したい2号ICO案件の時に、コムサトークンの価格が大きく上がっていた場合」という風に限られてくるんですよね。
ん?どういうことや?
もし参加したい2号ICO案件の時に、コムサトークンの資産価値が80万円に上がっていたとしても、
80万円×1.05=84万円
となり、5%の恩恵を受けてもマイナスとなるので、コムサトークンを使ってICO参加は賢くない選択になります。
仮に200万円まで保有のコムサトークンの資産価値が上昇(スタート時から4倍の価格上昇)していた場合でも
200万円×1.05=210万円
となり、初期に100万円の投資を行ってから、4倍(400%)の価格上昇をしている割に10万円の恩恵というのは少ないように感じます。
もし仮に、コムサICOで購入したコムサトークンに限らず、コムサトークンで2号ICO案件に参加さえすれば「5%の特典」がもらえるなら話は別ですが、一回限りとなると非常にコムサトークンを利用するタイミングが限られてくると感じました。
そうなると、コムサトークン自体に機能、用途は特別ないので、ICO時に参加して5%特典の付いたコムサトークンを購入するならまだしも、「ICO時に購入したコムサトークン以外で、コムサトークンを得る(Zaif取引所でコムサトークンを購入する)意味ってあまりないのでは。。。?」とも思いました。
③コムサトークンの保有により、2号ICO案件のトークンの優先販売を受けることができる件について
もう一つ現状発表されているコムサトークンの保有によるメリットとして、2号ICO案件においてトークンの優先販売が受けられることがあるという点があります。
この点に関しては、正直そんなに大きなメリットでもないかなと思いました。
というのも、確かに現在世界中でICOバブルと言われるくらい盛り上がってきていて、ICOによるトークン販売が「BATトークン」のように短時間で完売し、買いたくても買えないといったことが起きる場合もあります。
しかし、これは全体の中の一部の話でもあります。
例えば今日(8/5)から10日間だけ見ても、世界中では以下のようにたくさんのICOが行われています。
こういったたくさんあるICOの中で、ICO開始後即完売となるくらい世界中から注目を集めるICOというのはほんの一部です。
これからさらに膨大な数のICOが世界中で行われていくことになると推測されますが、こういった中で日本の企業が行うICOで、ICO開始後即完売となるほど注目を浴びるICOになるというのはなかなか難しいことであって、そうなると「優先販売を受けられる権利」というのもそれほど魅力的な権利には見えませんでした。
④テックビューロ社が全体の4分の1のトークンを保有する件
最後気になる点として挙げられるのが、
「テックビューロ社が全体の4分の1のトークンを保有する」
という点です。図で書くとこんな感じです。
テックビューロ社はこの全体の4分の1(25%)の保有分については、
将来の開発、将来の配布、マーケティング、パートナーシップ、報酬、 事業拡大などにあてがわれる。
これを見る限り、用途については定まっていません。
仮にコムサトークンが値上がりしていた場合などに、資金集めとして多量に売却される可能性もあるということです。
そうなると最悪の場合、価格の大幅な下落を引き起こすことも考えられます。
「というか全体の4分の1も保有していたら多量に売却して、価格が大きく下落した時に買い直す価格操作ができるんじゃ、、、。」
なんて思ったり思わなかったり。
25%について明確に用途が決まっていれば、この懸念は消えるんですけどね。
おわりに
以上、コムサ(COMSA)について話してきましたが、分かりづらいところも多々あったかと思います。
何度も言いますが、国内ICOが盛り上がってほしいという気持ちはあります。
ただ、「コムサトークン」だけを見た時、「応援」する意味で長期的に保有するのであれば別ですが、短期的に儲けを出すための「投資対象」として考えるのは個人的には違うのかなと思いました。
まあ、そんな感じです。
もちろんいち個人の意見なので、「いやいや、それは違うでしょ。」「間違ってるでしょ。」と思うところもあると思いますので、あくまで一つの参考程度にお願いします。