どーも、管理人です。
今回はコインチェックでも扱われている仮想通貨「オーガー(Augur、通貨単位REP)」についての話です。
オーガーってよう立ち位置が分からへん仮想通貨のイメージがあるんやな。
そんなオーガー(Augur)について、「オーガー(Augur)って何?」ってところから、今後、将来性についてまで話していきたいと思います。
では、早速いきましょう。
オーガー(Augur)って何?
オーガーは、イーサリアムにも使われているスマートコントラクト技術を応用して作られた仮想通貨になります。
スマートコントラクト技術っていうのは簡単言えば、ブロックチェーン上に仮想通貨の取引履歴(AさんがBさんに1ビットコイン送りましたという取引データ)だけでなく、仮想通貨を通した契約(AさんがBさんに1イーサリアムを送金した時、BさんはAさんにCという商品を送るといった契約)を乗せることができる技術です。
このスマートコントラクト技術を応用することにより、仮想通貨が資金のやり取りだけでない色んな可能性に期待ができるようになります。
スマートコントラクトについてはココで詳しく話しませんが、もう少し詳しく知っておきたい方はこちらも参考にしてみてください。
(参考:よく分かるスマートコントラクトの話)
話を戻しますが、
何と言ってもオーガーの目玉となる特徴は、「未来予測市場のための仮想通貨システム」を提供している点です。
ん、未来予測市場?なにそれ?
ギャンブルと言っても色んな種類ありますが、具体的には、未来の出来事を予想して当てるギャンブルです。
例えば、「今年のアカデミー賞はどの作品が受賞するか」や「サッカーチャンピオンズリーグはどこが優勝するか」など、そういった出来事を予想しておいて見事的中させれば、オッズに応じて配当がもらえるギャンブルです。
いわゆるイギリス発祥の未来予測ギャンブル、「ブックメーカー」による賭けをイメージしてもらえればいいです。
オーガーの通貨単位は「REP」です。
このREPを使って、未来予測をし、的中させればオッズに応じて「REP」がもらえ、予想を外せば賭けていた分の「REP」は没収されることになります。
オーガーのココがいい
①通常のブックメーカーのように胴元が存在しない
ブックメーカーに限らず通常のギャンブルは、表向きは「公平」に見えても、基本的に胴元が必ず勝つ仕組みになっています。
胴元が必ず勝つために、裏での取引だったり、八百長だったり、胴元が勝つようにするための不公平な操作が行われることもしばしばあります。
そのため、ギャンブルを行う者は基本的に、胴元が必ず勝つようになっているこの「不公平な仕組み」を基盤とした中で、ギャンブルを行わなければならないという理不尽さがあります。胴元が儲けないと運営が継続できないこともあるので仕方ないといえば仕方ないですが。
こういった現状に大きな革命をもたらすと期待されるのが「オーガー」の仕組みです。
オーガーのシステムは、「スマートコントラクト技術」の応用により、通常の胴元が行うような運営をすべて、オーガーのシステムの中で自動的に行うことができます。
言い換えると、オーガーのシステムでは、「胴元がいない公平な未来予想ギャンブルを行うことができる」という話です。
なるほど。でも、未来予想って言ってもメジャーな予想(時期アメリカ大統領は誰か)ならまだしも、すっごいマイナーな予想とかたくさんあるんやったら、胴元なしで誰が事実認定(これが結果だ!という絶対的な認定)するんや?
通常、ギャンブルは胴元の事実認定が絶対的です。胴元が「黒」と言えば結果は「黒」ですし、「白」と言えば結果は「白」になり、この胴元が行う事実認定により、賭けている人たちは「予想が当たったかどうか」を判断して報酬をもらうことになります。
これに対して、オーガーのネットワークには、胴元の代わりに事実認定をする「レポーター」と呼ばれるたくさんの人たちがいます。
たくさんのレポーターがオーガー内で行われた賭け事に対して「結果は黒」といったように事実認定を行っていきます。
事実認定のやり方としては単純で「多数決」により黒か白かといった事実認定がされていくことになります。
え、多数決!?そんなアホな!そんな単純な仕組みで大丈夫なんや?
つまり、レポーターの立場では、「客観的に正しいと思われる判断」を下さないと「多数派」に入れず、報酬ももらえませんので、恣意的に事実認定が操作されることを防ぐことができます。
このレポーターの「事実認定」を基に、予想が的中していたかどうかを判断することになります。
②誰でも自由に賭けの対象を作ることができる
また、オーガーの良いところは「誰でも自由に賭けの対象を作ることができる」ということです。
そのため、胴元が用意する通常のブックメーカーと違って、さらに多種多様な分野に賭け事が広がることを期待できます。
後でも話しますが、自由なジャンルに賭け事の対象を広げられることは、それだけ色んな新しい可能性を作り出すことができます。
オーガーの今後、将来性について
なるほど、オーガーについては分かったけど、ぶっちゃけ今後、将来性的にはどうなんや?
将来的にオーガーに期待できること①:ブックメーカー市場の規模
まず、オーガーは「未来予測市場のための仮想通貨」と、他の仮想通貨に比べて、その特徴がかなり異質です。
異質ということは逆を言えば、他にない圧倒的な強みを持っているとも捉えられます。
ブックメーカー市場は、インターネットの普及もあって、世界的にユーザー数がどんどん増えており、現在ではその市場規模は数十兆円を誇ると言われており、今後この市場にうまくオーガーが参入できれば、オーガーに対する需要はたちまち増えていくと考えられます。(参考:ブックメーカー)
将来的にオーガーに期待できること②:保険市場での応用が期待される
先ほど、「オーガーは誰でも自由に賭けの対象を作ることができる」と話しました。
意外かもしれませんが、未来予測市場というのは、保険市場という大規模な市場とかなり相性がいいです。
保険というのはそもそも「未来の病気に対して事前にお金を払い、病気になったらお金をもらい、病気にならなかったら払った分のお金は損することになる」というものです。
これは「未来の出来事を予想して、予想が的中したら報酬をもらい、予想が外れたら賭け金は無くなる」という未来予測市場のあり方と非常に似ています。
「保険」という言い方をすれば聞こえがいいですが、言い方を変えれば、保険も必ず「保険会社」という胴元が儲かるようにできている「賭け事」と捉えられます。
現在色んな保険会社がありますが、保険会社は必ず保険会社が儲かるように「保険料(賭け金)」や「保険金(予想が的中した時の報酬)」などを設定しています。
つまり、そこには胴元による恣意的な操作が含まれていると言えます。
オーガーの仕組みを応用して「保険」の仕組みを作ることができたら、いわゆる「保険会社(胴元)のない保険」という保険市場を根本からひっくり返すようなシステムを作ることができます。
こうなると、保険会社の懐に入っている中間マージンが無くなる訳なので、より安い保険料(賭け金)で色んな形・タイプの保険を作ることも可能だと考えられます。
このように、オーガーには「未来予測市場のための仮想通貨システム」という価値を提供することにより、他にはない色んな可能性を秘めていると言うことができます。
将来的にオーガーに対して不安なこと:ギャンブル規制
オーガーにはこれまで述べたように、将来的に色んな可能性を持った期待できる仮想通貨システムではありますが、それとあわせて不安な点もあります。
それは、「ギャンブル規制」です。
未来予測市場はどうしてもギャンブルと結びつきやすいので、その市場に対していろんな厳しい規制が入りやすいとも言えます。
仮想通貨自体はまだまだ世界的に法規制が追いついていないというのが現状ですが、これから先仮想通貨が広まっていけばいくほど、法整備や規制も進んでいくと思われます。
特に日本なんかでは「ギャンブル」に対する目が厳しいので、「オーガー」による未来予測市場サービスが普及しにくいのではないかとも思われます。
おわりに
以上、オーガーについて色々話してきましたが、個人的にはとても面白い分野に目を付けた仮想通貨システムだなと思います。
「胴元のないギャンブル」なんて通常あり得ないですからね。
保険分野への拡大も含めて、注目されると一気に爆発する力は持っていると思いますが、規制等によりうまく伸びない可能性もあります。
堅実に伸びていくタイプの仮想通貨ではないと思いますが(上がる時は一気に上がるだろうし下がる時は一気に下がる)、コンセプト自体は非常に魅力ある仮想通貨でもあるので、気になる人はコインチェックで取り扱っているので、小額でも今のうちから購入しておいても良いと思います。