今回は、国内取引所(兼販売所)の一つであるザイフ(Zaif)の特徴について、取引所選びにおいて大切になる以下のポイントごとに分けて話していきたいと思います。
・セキュリティで見るザイフの特徴
・取扱い仮想通貨の種類に見るザイフの特徴
・取引量(取引所規模)で見るザイフの特徴
手数料で見るザイフの特徴
評価:★★★★★(5点満点)
取引所の手数料で見るポイントは主に以下の4点です。
- ①現物取引手数料
- ②スワップ手数料(証拠金取引手数料)
- ③仮想通貨送金/入金手数料
- ④日本円入出金手数料
①現物取引手数料
Maker手数料 | -0.01%(ビットコインとモナコインに限り) |
---|---|
Taker手数料 |
現物取引手数料というのは、現物取引における成行注文や指値注文等、「注文」によって仮想通貨を買う場合に適用される手数料のことで、「Maker手数料」と「Taker手数料」に分けられます。
- 現物取引・・・資金を取引所から借りずに(信用取引を行わずに)、自己資産の範囲で行う取引のこと。
- Maker手数料・・・(逆)指値注文で、出した注文が一度「板(買い板or売り板)」に載った後に、注文成立になった場合に払う手数料のこと。
- Taker手数料・・・出した注文が「板(買い板or売り板)」に載らずに、注文成立になった場合に払う手数料のこと。成行注文は無条件でこれにあたる。
Zaifの場合、ビットコインとモナコインに限り、現物取引手数料は-0.01%です。
ん、-0.01%ってどういうこと?
基本的に取引所で現物取引を行った時に、手数料として取引所側にこちらが支払うのが普通ですが、Zaifの場合、まさかの取引をするごとにこちらがお金をもらえます。
これは、他の取引所にはなかなかないZaifならではの強みだと言えます。
(※ビットコイン、モナコインの他にネム、ビットコインキャッシュという2つの仮想通貨を取り扱っていますが、これらにはそれぞれ所定の取引手数料がかかります。)
②スワップ手数料(証拠金取引手数料)
ロングポジション(日本円借入手数料) | 0.039%/日
(加えて、決済時に利益が出ていた場合、決済時利益×0.7%) |
---|---|
ショートポジション(BTC借入手数料) |
- スワップ手数料・・・信用取引を行う際にかかる手数料のこと。
信用取引は、簡単に言えば取引所からお金を借りて行う取引のことです。
Zaifでは、現物取引において手数料が「-0.01%」ですが、スワップ手数料については他の取引所同様、もしくはそれ以上の手数料がかかります。
借入手数料は1日当たり0.039%、加えて証拠金取引により利益が出ていた場合は、その利益×0.7%が手数料としてかかります。
借入手数料についてはどの取引所も同様にかかりますが、証拠金取引による利益に対して手数料を取るのはなかなか珍しいです。
おそらく、現物取引で破格の「-0.01%手数料」を提供しているため、こういった部分で補っているのでしょう。
なので、ザイフは現物取引手数料が低い分、スワップ手数料では他の取引所よりも手数料が高く設定されています。
③仮想通貨送金/入金手数料
- 仮想通貨送金手数料
BTC | 0.0001~0.001BTC
(上記の範囲で変更可能) |
---|
- 仮想通貨送金手数料・・・取引所に保有している仮想通貨を他の取引所やウォレットに移動させる際にかかる手数料のこと。
ザイフでは、ビットコイン(BTC)で1送金につき0.0001~0.001BTCの範囲で送金手数料を自分で決めることができます。手数料を多く支払うほど送金にかかる時間が短くなります。
- 仮想通貨入金手数料
通常入金 | 無料 |
---|
- 仮想通貨入金手数料・・・他の取引所やウォレットから送金された仮想通貨を、取引所で受け取る際にかかる手数料のこと。
ザイフではこの入金手数料は無料なので、特に気にする必要がありません。
④日本円入出金手数料
銀行振込(振込先:住信SBI銀行) | 銀行所定の振込手数料 |
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コンビニ入金 | 3万円未満 | 486円 |
---|---|---|
3万円以上 | 594円 |
日本円出金 | 50万円未満 | 350円 |
---|---|---|
50万円以上 | 756円 |
仮想通貨を買うためには、まずはじめに仮想通貨を買う資金として、取引所に日本円を送金する必要があります。
この時にザイフでは、銀行振込もしくはコンビニ入金にて取引所へ送金することができます。
また、取引所で仮想通貨を売って日本円に戻して、自分の銀行口座へ出金する際は出金手数料として上記の手数料がかかります。
日本円入金手数料についてはどの取引所においてもコインチェック同様に無料(銀行振込手数料のみ)としているところが多く、
日本円出金手数料については、取引所によって、200円(+税)~700円(+税)程度かかりますので、ザイフの出金手数料(350円~756円)は、平均程度と言ってよいでしょう。
手数料面での総評
ザイフは、何と言っても手数料の中で最も重要とも言える「現物取引手数料」がビットコインとモナコインに限り、「-0.01%」である点が評価できます。
ビットコイン取引をメインにする人は登録しておいた方がいいでしょう。
ただし、証拠金取引手数料については他の取引所に比べてやや高めなので、証拠金取引をメインで行う方にとっては少々不向きな取引所だと言えます。
セキュリティで見るザイフの特徴
評価:★★★★(4点/5点満点中)
二段階認証 | 〇 |
---|---|
コールドウォレット | 〇 |
マルチシグネチャウォレット | 〇 |
盗難補償 | × |
- 二段階認証・・・ログインする際や仮想通貨を送金する際に、通常のパスワード認証と別に、二段階に分けて認証が求められるように設定すること。二段階認証を設定するだけで、アカウントのセキュリティはかなり高くなるので、取引所を利用する際は必ず設定しておくことが大切である。なお、二段階認証が設定できない取引所についてはセキュリティ面でどうしても弱いので、できるだけそういった取引所の利用は避けるようにしましょう。
- コールドウォレット・・・ネット上から切り離された状態(オフライン状態)で仮想通貨を保管することができるウォレット。仮想通貨をオフライン状態で保管することでハッキング被害等のリスクを避けることができます。現在、ほとんどの取引所は、自社が保有する最低限の仮想通貨だけを市場に流して、残りの大部分の仮想通貨資産をコールドウォレットに保管することで、リスク回避を行っています。
- マルチシグネチャウォレット・・・1つの仮想通貨アドレスに複数の秘密鍵が組み込まれたウォレットのこと。この仕組みが適用されることでセキュリティを高める効果が期待できる。
- 盗難補償・・・万が一取引所に保管しておいた仮想通貨が不正ログインにより盗まれてしまった場合に、取引所が提供する補償のこと。
セキュリティ面での総評
「取引所へのログイン時に二段階認証が設定できる」というのは、最近では当たり前の話になっています。
もっと踏み込んで言えば二段階認証に求められることとして、ログイン時だけでなく、「送金時も同様に、二段階認証が設定できる」ということが挙げられます。
この点について、ザイフはログイン時、送金時共に二段階認証が設定できるサービスを提供しており、よりセキュリティ面でしっかりした二段階認証が設定できると言えます。
また、コールドウォレット、マルチシグネチャウォレット共にビットフライヤーはシステムの中に取り入れているため、総合的に他の取引所よりもセキュリティが高いと言えます。
ただし、ザイフにはコインチェックが提供しているような「盗難に対する補償」は一切ありません。
そのため、万が一不正ログインによる盗難被害にあった場合は泣き寝入りするしかないというのが、ザイフのマイナスポイントになります。
取扱い仮想通貨の種類に見るザイフの特徴
評価:★★★★(4点満点)
取扱仮想通貨の種類 | 計4種類 (ただし、トークンの販売あり) |
---|
- トークン・・・ビットコインのブロックチェーン上にある独自コインのこと。仮想通貨のように独自の技術があるわけではないが、仮想通貨同様に取引を行うことができる。
取引所を利用する上で、取り扱い仮想通貨の種類が多ければ多いほど投資の幅が広がります。
ザイフは、取扱い仮想通貨自体は4種類と少ないですが、仮想通貨とは別に、トークンと呼ばれる独自コインを買ったり売ったりすることができるという特徴を持っています。
取引量(取引所規模)で見るコインチェックの特徴
評価:★★★★(4点/5点満点中)
取引所の規模が大きければ大きいほど、「板」にも活気が出て、取引が行いやすくなります。
また、取引量が多いほどそれだけ取引所を運営する会社も利益が出るので、セキュリティ面などのさらなる強化等にもお金を回すことができるようになるため、取引量の多さはそのままその取引所利用に対する安心感にもつながります。
ザイフは現在、国内ビットコイン取引高4位の取引所になります。
10個以上ある取引所の中で4位のなので比較的取引量は多い取引所と言うことができます。
まとめ
手数料 | セキュリティ | 取扱仮想通貨の種類 | 取引量(規模) |
---|---|---|---|
★★★★★(5点) | ★★★★(4点) | ★★★★(4点) | ★★★★(4点) |
4つのジャンルに分けてザイフの特徴について話しましたが、ザイフはの良さは何と言ってもビットコイン現物取引手数料が「-0.01%」であることです。
ビットコインをメインで取引する人にとっては、特に恩恵が受けられます。
通常、国内取引所は複数開設することが多いですが、その中でもザイフは開設しておくことをオススメする取引所の一つになります。
また、メインの取引所としてもいいですが、メインの取引所とは別に資産を分散させる意味でサブの取引所として利用するのもオススメです。