今回は、

仮想通貨投資における購入注文の違いについて簡単に説明していきたいと思います。

仮想通貨の購入とは?

仮想通貨の購入は「販売所」で行うことができます。
販売所・・・仮想通貨を扱う会社が運営する、仮想通貨を購入するためのネット上のサイト。

「仮想通貨の購入」というのは、販売所側が指定した価格で仮想通貨を買うことです。

売却は逆の意味で、販売所側が指定した価格で仮想通貨を売ることになります。

仮想通貨の注文とは?

仮想通貨の注文は「取引所」で行うことができ、大きく次の3つに分けることができます。

①指値注文
②逆指値注文(ストップ注文)
③成行注文

①指値注文

指値注文というのは、自分の購入したい価格、売却したい価格とその数量を決めて専用の掲示板に注文を出すことです。

例えば、

「1ビットコインあたり30万円の価格で0.1ビットコイン買います」という注文や、
「1ビットコインあたり35万円の価格で2ビットコイン売ります」という注文を、

取引所の「買い板」「売り板」という専用の掲示板で注文を出します。

例えば、次の画像はコインチェックのビットコインの買い板売り板です。

買い板では、ビットコインの買いの指値注文が、
売り板では、ビットコインの売りの指値注文がなされています。


今回は「買い」の話なので、「買い板」を見ていきましょう。

次の画像の買い板の赤枠で囲っているところを見てもらうと

「買 371532 5」

と書かれています。

これは、

「1ビットコインあたり371532円の価格で5ビットコイン買いたいです。」

という内容の注文を表しています。

その注文を見て、自分が保有しているビットコインをその価格(371532円)で売りたいという人がいれば取引は成立します。

合計5ビットコイン分の注文を出しているので、1ビットコイン分だけその価格で買いたいという人が出てくれば1ビットコイン分だけ取引が成立し、残りの4ビットコインはそのまま注文として買い板に残ることになります。

残りの4ビットコインも含めてすべて取引が成立すれば、完全に注文が通り終わったということになり、買い板から注文が消えることになります。

注文は取引が成立するまでずっと板に残りますし、取引が成立するまでであれば、注文をキャンセルすることもできます。

②逆指値注文(ストップ注文)

指値注文の他に、逆指値注文という注文方法もあります。

「買い」の場合において、指値注文が、「いかに安い価格でお得に買うか」というタイプの注文に対して

逆指値注文というのは、「いかに価格上昇の波に乗り遅れずに買えるか」というタイプの注文になります。

具体的に言えば、指値注文の場合、
「1ビットコインあたり300,000円で0.1ビットコイン買いたい」と注文を出すのに対して、

逆指値注文の場合、
「1ビットコインあたりの価格が300,000円を越えたら0.1ビットコイン買いたい」と注文を出します。

逆指値注文の使われ方としては例えば、

1ビットコインあたりの価格が250,000円~300,000円をずっとウロウロしているとします。

ここでAさんは、ビットコインが300,000円を抜けると価値が一気に伸びていくと考えます。

このような場合に、購入タイミングを逃さないようにあらかじめ300,000円で逆指値注文を行っておくという使い方ができます。

これがビットコインを買う場合における逆指値注文になります。

③成行注文

成行注文というのは、購入(売却)量だけを決め、その時点で「板」に出されている注文の中でお得な価格の指値注文との取引を成立させていく注文方法のことです。

言葉では分かりづらいので図を用いて説明しますと、次のようにビットコインの「買い板」、「売り板」があります。

今回は、成行注文で10ビットコイン(BTC)の「買い」を行っていくとします。

そうすると、売り板の中からお得な価格の指値注文(安い価格で売りに出されている指値注文)から順番に取引を成立させていくので、次のように注文が成立していくことになります。


・(1ビットコインあたり)371800円の価格で0.6253BTC
371869円の価格で4BTC
372000円の価格で0.8547BTC
372236円の価格で2.5BTC


これらの購入量を足すと

0.6253+4+0.8547+2.5
=7.98BTC

になります。


成行注文で出している注文量は10BTCなので、残りの注文量は

10BTC-7.98BTC
=2.02

で、2.02BTCになります。


次に売り板の中でお得な(安い)指値注文は、


「売 372239 9.0864」です。

これは、「1BTCあたり372239円で、9.0864BTCを売りたい」という意味の指値注文ですが、欲しいのは残り2.02BTC分なので、この指値注文の中から2.02BTC分だけ取引することになります。


まとめると、成行注文で10BTCを注文した場合に成立する取引内容は


・(1ビットコインあたり)371800円の価格で0.6253BTC
371869円の価格で4BTC
372000円の価格で0.8547BTC
372236円の価格で2.5BTC
372239円の価格で2.02BTC


の内容で合計10BTCということになります。

このように、買う数量だけ決めて後は自動的に「板」の中にあるお得な指値注文との取引が成立していく注文方法のことを、成行注文と言います。